100年の孤独

I only sleep with people I love, which is why I have insomnia

こんばんわ。椎名彩花です。

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小学生のとき一番仲の良かった女の子はクリスチャンでした。たまに彼女にくっついて日曜に教会に顔を出して(そしてお菓子をもらって)いたのだけれど、私はあまり神様に興味がなかったから、いつも主の祈りのあとに抜け出して教会を探険していました。教会の前には、コンクリートの壁に囲まれた小さな庭がありました。琵琶のなる木があって、空が狭くて、なんだかとても好きでした。その仲の良かった女の子は小学三年生のときに転校してしまって、それ以来会っていません。読書が好きな子。もう、顔もよく覚えていないけど。

 神父様が「イエス様は世界にあなたひとりしかいなくても、あなたひとりのために磔刑になったでしょう」と言ったのだけ、今でもよく覚えています。そのとき初めて、「いえす様、あなた」と思って、それは神様に対しての感情じゃなかったと思います。感謝とか、信仰では、なかったと思います。その日の夜、ベッドの上で丸まって、私ひとりが立つ地平面で、私ひとりの罪のため、私ひとりのいのちのために自ら十字架にのぼるキリストを想像していました。きっとその目は私を見たでしょう。私しかいないから。そして私はキリストを見る。私は、そんな想像をして丸くなりながら、そのとき、泣こうと思ったのです。まぁ、泣けなかったのだけれども。もしかしたら今ならあんな夢を見た朝は泣けるかもしれません。

 世界は私一人でないので、私はあの子が転校してから教会に行っていません。でも、大人になった今、あまり好きじゃない男の子とセックスしている時などは(そんな事は基本的に無いのだけれども)キリストの事を考えながらしている事があります。