Old teenage hopes are alive at your door

一昔前に言われた「ヲタクは虚構と現実の区別がつかない」という旨の意見は、今ではむしろ「ヲタクこそ虚構と現実の区別をつけている」という意見の方が力を持っている。
一面でそれは、かつてのヲタクが愛好していた趣味が非ヲタクに広まったおかげでいわれのない偏見が減ったというシンプルな構造と、また別の一面では虚構と現実の区別がつきすぎるが故にこそ、現実に希望を見いだせず虚構に没入してしまうのがヲタクなのだという二つの視点に由来し、それはそれぞれ一定の説得力を持つのだが、私見では、ヲタクが虚構と現実の区別をしっかりつけているというのは二次元エロ妄想に限っての話で、政治やナショナリズムが絡んだ話になると途端にアニメ・漫画基準の短絡的解決を望む人が少なくない印象を受ける。