100年の孤独

I only sleep with people I love, which is why I have insomnia

こんばんわ。椎名彩花です。


夏が来た。毎日暑い。先週はライブをやったり(来てくれた人はありがとうございます)たくさんがんばったから、ここ数日は自分を甘やかすターンにして、家で漫画ばかり読んですごしていた。今日はにゃん氏からずいぶん前にまとめて借りていたチェンソーマンの単行本を早く返せと連絡が来て、慌てて一気読みした。面白くってびっくり。もっと早く読めばよかったよ。好きなキャラはマキマさんです。マキマさんを見るとおじいちゃんを思い出す。

 

私がまだ小さいころ(小学校に入る前)おじいちゃんは死んだ。その時わたしはまだ死というものがよく理解できていなくて、両親が変な服(喪服)を来て泣いてばかりいるのが不思議だった。おじいちゃんは箱に入れられて、変な服(白装束)を着せられていた。

出棺後、車の中で「これからどこへ行くの?」と聞くわたしに、お母さんは「おじいちゃんを焼きに行くのよ」と言ったのをよく覚えている。わたしはそのあまりの恐ろしさに泣いてしまい、そのままお母さんに抱きついてその膝に顔をうずめていると、いつの間にか寝てしまった。

目が覚めるとすべてが終わっていて、わたしは自宅の布団にいた。起きて居間にいくと両親は普段通りの姿で、お母さんは夕食の準備をしていた。 豚の生姜焼きだった(おじいちゃんが生前好物だったらしい)。 準備が整って、いざ食べようとしたとき、お父さんがおじいちゃんを思い出したのか「お父さん・・・」と言って泣き出した。わたしは、車の中での話と合わせて、これはおじいちゃんを焼いた肉なんだと思った。どうすればいいのか分からずしばらくおろおろしていたんだけど、そのうち両親が食べ始めたのでギョっとした。わたしも食べた。美味しかった。わたしが「おじいちゃんおいしいね」と言うと、お母さんが「彩花、おじいちゃんが見えるの?」と驚いた。わたしは目の前の肉と両親の顔を交互に見比べて「うん、前にいるよ」と言った。 その答えに両親が再び激しく泣き出したので、これは間違いなくおじいちゃんの肉なんだなと、わたしは確信したのでした。